カンボジアの田舎では、こどもたちにとっての環境は決してよくない、イヤ....最悪だろうと思る。今年は、地雷を126個撤去しました。

風呂も無く、トイレも無い、充分な寝具も無く、何日もきたままの服を着て寝る。服のあるこどもはまだいいほうで、服の無いこどもははだかのままで寝る。こどもたちの手足を見ると、蚊に刺され、虫に食われ、いくつもの痣ができている。マラリアの発生する雨季にも蚊帳もなくマラリア患う。

まして自分の部屋などあろうはずも無く、兄弟家族がなん列もの川の字になり雑魚寝する。キャンプや夏季学校ならいざ知らず、これが毎日の普通の生活なのである。家は野小屋よりも粗末で屋根は水草で葺いてあり、壁はバナナの葉っぱを縫いあわせてできている。雨が降れば外と変わらないほど降ってくる。風が吹けば家の中に容赦無く吹き込む。家具など何も無い、まして台所も無い。石を積み上げその上に鍋を置き薪をくべる。これは特別な家ではなく普通の田舎の家なのである

風呂は近くの川で浴びる、雨季の泥水のような水でも汗をかき気持ち悪いので水に入る。年頃の女性は人のいない時間を見計らい腰巻きのような布を胸までたくし上げ体を洗う。毎年大雨が降り川の流れが速くなると、水に流され命を失うこどももいる。

トイレは近くの木陰がその場所となる。しかし、大便となると水が必要となり、水のある川や池がその場所となる。ある日、私は木の枝に捕まりながら川の中ほどまで行き大便をしようとしたが、流れが速く木に捕まっているのがやっとで、ズボンを脱ぐこともできず必死の思いで帰ってきた。またある日、お腹を下し下痢気味だったので急いで森に入ったが先客がいて引き返してきた、でも、下痢で急を要するため別の木陰に入ったが、

人声が聞こえたので出てきた。時、すでに遅く、ズボンの中は悪臭と気持ち悪さに悲しい思いをした。またまたある時、池で大きな用を足している時、出て行ったはずのウンチが体にまとわりついて離れて行かない、泳いで逃げようとしたがどこまでもついてくる、何とか逃げようと水に潜つた時、後ろにいたはずの憎き物体はわたしの前に回り込み顔をなぜて行った。憎さと臭さで潜水を続け顔を洗いながら水から顔を出すと、遠くでせせら笑うようにプカプカと浮いているこのようにトイレの無い生活ははなはだ大変なのである。

お布団の無い、枕の無いところで寝るのも大変なことである。村人の家で泊めてもらう時、暑くても我慢して上下の服を着て寝る。最初は良いが次第に汗が噴き出し体がかゆくなり我慢できなくなる。服を脱いでパンツ一枚で寝れば気持ち良いのだがそれもできない。朝、人一倍早く起きれればよいが村人の早起きには勝てない。朝日に照らされた寝相の悪さを思うと服を脱げない。

田舎の家はたった一間の家で雑魚寝しかないからである。それに、服を脱げばこの時とばかり蚊に襲われる。蚊帳を持って旅をしたことがあるが、泊まった家に上げてしまうため幾らあっても足りない。

撮影:浅井寿樹氏